タイトル・リトルアイ

暗闇の中にいて

そろそろ目が慣れてきた頃

ランプの光も眩しい夜さ

 

不安だけを映す網膜

そこには何も無い

君だけが見たいのに 

見たくないものばかりさ

 

いよいよ花冠も枯れて

きみに見せたいものが無くなった

風化する街は いつもコンクリートばかり残るのに

綺麗なものほど

どうして何も残らないのだろう

 

ベッドで2人心中したあの日

インクまみれの夢を見たのさ

ひとつになったとしても

ぼくらは別々の夢を見る

 

りんごは赤いという

もしもを叶えたい世界で

悲しみはブルーなら

海が赤かったらどうするのさ

 

吐息の詩で奏でる

きっともう時間なのさ

エナメルと水銀

区別も付かなくなったこの目は

呼吸でしかきみを分かってやれないから

 

エンドロールまで

見たかったんだ 

誰もいない映画館で

きっとこのままじゃ

キャストはぼくだけさ

 

きみがどうしようも無く傷ついたら

その分ぼくを傷つけてもいいよ

この世界はそんなふうに出来てるから

ポケットを叩くとビスケットは二つになる

そんなもんだから

 

賢い人は言ったさ

誰かのためになることをしなさい

みんなそう言うからそうなんだ

だからぼくの目はダメになってしまったのに

 

眼鏡をかけたんだ

なのに ぼやけているから

新聞の暗いニュースも分からないのさ

 

ぼくがひどく傷ついたら

きみにはもういいよって

言って欲しい

本当に見たいものは

いつか終わりが来たら

見えるのさ

 

 

フラワー・フロー

肌寒い、上着を着ないといけない時期になりました。

こんばんは。

 

素敵な音と素敵なお花とお話し。

少しの幸せを貰って今日も頑張った。

 

変わっていく季節と、変わっていく人々。街。いつまでもドライフラワーでいてほしい。好きなものほどそう願う最近である。あーあ。またネガティブ発動。

 

ロストソングを始発電車にそえて

ほどけていく世界が、薄暗い部屋で始まった。

今日もベッドの上で心中。

ずっと眠いままの瞼、疲れているんじゃないわきっと。体が時間に追いつけないだけだ。

 

なれないスニーカーを履くと、いつもより縮んだ気がして空が高く見えたよ。今日はとってもお空が高かった。とても遠くに感じた。

 

無精卵を抱き続けるような永遠は

探しても見つからないもんです。

だから今日はいつもより高いお空を眺めて

休憩していました。

探し疲れてしまうから。みんな、探し物ばかりしている。

どこにでもあるものって、案外探すと無い。

永遠ももしかしたら、そこら辺にあって

探してしまうと見つからないのかもしれない。

 

私ね、いつも自分がどこに物を置いたか忘れちゃってすぐ探し物しちゃうの。

テレビのリモコンとかケータイとか。

あと、気にもとめてなかったアクセサリーとか思い出して探すんだけど

そういう時に限って無いの。

 

しばらくしてからちょこんと出てくる。不思議だよね。

かくれんぼしてるんだろうな、ずっと鬼は疲れてしまうよ、私だって。

 

いつも探し物しているんだけど

探すのやめたらひょっこりでてくるかもね。

私が探しているものってなんだか、忘れてしまいそうだけれど。

 

 

 

 

ドラッグ・ドライバー

半袖で外に出たのに

ちょっと肌寒くて寂しい、最近。

 

今日はお休みだったのだけれど

起きてぼーっとしてたら二時間経ってて、時計が狂ってるのか、私が狂ってるのか分からなくなった。

さびしさを喰い散らかすばかりで

世界の一も知らない私が、情炎に焼かれて死に絶えるのも不思議じゃあないさ。

 

幸せな時間をシリンダーに詰められるとしたらこの宙に浮いた二時間のうちにそのシリンダーの蓋を開けて、宙に浮いたこの時間を幸せに過ごせたのかもしれないとか、考えてたらまた

1時間くらい経っているもんです。

時間も貯金できたらいいのにね。

 

今日は、そんな時間の使い方のおはなし。

 

あー、そういえば病院行かなきゃって支度して。

ちょっと早めに病院に着いてしまって

15分まって名前呼ばれた。その15分は待合室の人を観察して終わった。

 

薬、貰ってきたんだけど、あれ、2ヶ月分貰ってたのにもうなくなったのかって。

毎日決まって飲んでたから、たくさん飲むもんじゃあないし、ということは前に貰いに来てからもう2ヶ月経つの?って。

受け付け終わって無機質なエレベーターのドアの閉まる音を聞いて思ったよ。

 

胃の中の薬は2ヶ月分の私の日々をどう過ごしてらっしゃったのかしらね。

また変わらずに飲まなくちゃいけないから。

用法容量方法を正しくお使い下さい。

 

時間も同じですね。

無駄なことなんてひとつもないけど、できる限りは、大切な時間を過ごしたいもんです。

 

もらった薬を下げて人混みを歩いてあてもなくフラフラして

なんとなく帰ろうって思って家に帰る。

フラフラしてたら二時間は経ってた。

 

オレンジ色のいつものレールから家まで。

最寄り駅まで好きな曲、4分とちょっとある。

何回リピートしたっけな。

そうやって家に帰った。ゆっくり歩きながらね。

 

そんな感じの、時間の使い方をした。今日です。

 

明日はどんなふうに時間を使えるかなあ。

シー・シー

秋の気配がだんだんしてきた最近、

夏が終わったなと思う日の長さ。

 

相変わらず毎日ブルーでさえない気持ちをぶら下げたままの私です。

今日、1人で海を見てきた、理由は簡単。

 

前の日記にも書いた、夏の間に海に行きたかったから。まだ、ギリギリ夏って言わせてよ。

目標達成したよ、無事。

 

とても広くて深い、空との境目が分からなくて

小さい頃は海に空が映って青いんだと思ってたから その感覚が今日もあった。やっぱり海と空はおなじなんじゃないかなってね。

遠くに見えた太陽の沈む合図。先に空が焼け始めて、やがて海に飲み込まれていった。

それをただ何時間も眺めているだけ。の私。

 

何もかもが無になって、

風の音と打ち付ける波の音、それだけの空間に私は溶けていた。

本当にただ見つめているだけなのだけれど

私も海の一部になれた気がしたんだ。

あ、今、私も海になっている。そんな気がした。

目を閉じて感じる音さえ、私を海にする。

 

生き物たちの生と死があの海には詰まっていて

手で海水をすくっても、その中にはいっぱい、生まれて、死んでを繰り返したものが詰まっているんだ。

私達はね、母親の羊水から生まれたの、海から来たのです。

人も全て水から生まれている。そう。

だからさざ波はお母さんのお腹の中で聞いていた音に似ているんだって。

 

私は今日、いのちの音を聞いた。たくさんの。

あのまま自分も海になれたら、よかったのかな。

 

不思議だよね、人がなんで海にいきたくなるのか

すごくわかる気がしたよ。

だってこんなにも深くて怖くて優しくて綺麗なところは無いものね。

 

また、海になりに行きたい、

グラタン・グランデ

お久しぶりです。夏休みももうおわり。

セミの亡骸が道に転がってて、見る度手を合わせてしまう私です。

刹那な季節だ。

 

最近天気が曖昧で雨ばかり、お気に入りのお洋服も濡らしたくなくて着れないの。どうにかしてよ、神様。

一年前の記事にも書いたけど

夏はほんとに刹那要素ばかりで、ネガティブ馬鹿の私は何にでも悲しくなるね。

 

夢の中で誰かと一緒に浜辺を歩いてて、どこまでも続く水平線のシーンが起きても頭から離れなくて、あの海は一体どこの海だったんだろうってずっと考えてました、今日。

行きたかったな。

 

今日はどっかで花火大会があったんだけど、私は花火を見ずに喫茶店でエビグラタン食べてた。シュール。

猫舌だから全然食べられないんだよね、熱すぎるのってダメなのよね何事も。

例えば流行りすぎてるゲームとか、物とか、逆に苦手って言うか。要するに天邪鬼で。

冷めた頃にハマるタイプ。性格出る。

 

でも花火見るよりコーヒー飲んでる方がずっと楽しいもん。

 

まあ、線香花火くらいはやりたい。切ないけど。

 

明日も夏です、明後日も、きっと。

もう少しだけ夏でもいいかな、まだやりたいことちっともできてやしないんです。

 

夢の中で私は、静かな海を裸足で歩いてたんだ、足跡をどこまでも残して。

夢の中で行けたから、いっかな。今年は。

 

 

アイス・スパイス

世界の終わりのような顔をしていた今日。

家に帰るまでの道がゴーストタウンで

本当に世界の終わりのような気がした。夜です。

 

縫い合わせた数時間をやっと過ごせたと思えば、すぐに途切れてしまいます。

 

星を飲む。

睫毛から溶けていく。クーラーで体を冷やしてしまったせいで、余計に心ばかり熱くなる。

乾いた喉。オアシスを求めるその足をへし折りたくて。わざと。

ベッドで溺死した。2人の方がずっと孤独だ。

 

私は、遠ざかる惑星をいつまでも追っている。

群青を泳いで行き着いた先はどこ。

夏のまやかしは幻覚をも見せるのだろうか。

おばけなんだ。たぶん。すり抜けていく。心も。体も。一時だけと知っているんだ。

きっと悪い夢を見ている。

 

すべて暑さのせいの蜃気楼。

体温が抜けていく音がする。

また、すり抜けていく。するり。

心中する前の気持ちで居られたら

もっと大切に居られるだろうか。

 

大人になると見えなくなるものってなぁんだ。

 

それは『』です。

 

 

マニキュア・キュアハート

七月になり、どっと熱くなりましたね。

こんばんは。

 

夏でも長袖着ているから、皆から自傷癖があるんじゃないかと疑われる、私です。

焼けたくないだけなのに。

太陽が猛攻撃するもんだからブラッキーな自分はもう限界かも。

 

剥がれてしまったマニキュアを除光液で落として

新しくピンクに塗り直した。塗っても

スグにボロボロになっていく。

全く綺麗なものとは命の短いのでしょうか。

ずっとこのままだったらいいのに。

 

マニキュアが乾くまでの数分間、今日の出来事を思い出してみたの。全く何も変わりない夏で、蚊に刺された所を思い出したら急に痒くなる。

忘れてたことも、思い出すと急に悲しくなることあるよね、なんてむず痒いのかしら。

 

ペットボトルが二つも空いたあたりで

気づいたら1日終わってたな。

最近とても心が痛いことばかりで

夏に浮かれてる人たちが少し憎い。暑いだけで何も楽しくないのに。って、ちょっとネガティブキャンペーン開催中。

 

例えば好きな人と花火を見たり、浴衣を着てお祭りに行ったり、海で砂のお城を作ったりするのは、私にとってはおとぎ話なのだろう。

 

引きこもってばかりで太陽が嫌いな私を連れ出してくれる王子様より、きっとクーラーのきいた涼しいお部屋で一緒にゲームしてくれる王子様の方がお似合いですかね。

 

でも

ほんとはね、おとぎ話にしたくないんだ、花火も海もお祭りも、この夏はしたいって。思ってるんだ。

それでも、雪の女王は氷の城に閉じこもってしまうのです。

もう誰も近づけません。

 

ピンクの新しい爪はいつまでもつかな、

ずっと綺麗な色のままで。

綺麗な思い出も作りたい。

 

そんな七月の夜です。