ノースリル・ノーライフ

はろーはろー
メーデーメーデー

今夜もごきげんよう。


なんだか今日もよく空がぐずりそうで
ヒヤヒヤしていた
そんな日に。

病院でございました。

消毒液の匂いに囲まれて
自分の名前を呼ばれるのを待っていた。

死刑台に居るみたいで
私はとってもいやなのだけど、
仕方ないからお医者さんと
にっこりしながらお喋りしたんだ。

自分の血をとられてるときに
こんなに赤いやつが流れてんだといつもおもう。

血に色をつけ治せるなら
つぎは紫がいい。

どっか悪いんだって
私は聞こえないふりをします。
そんなこと、わかってる。

夜に眠れないのも気休めに
お薬多めでおまけして下さい。


病院って、すごく残酷。
生きてれいれば必ず行くけれど
だって自分のダメなところ言われるんだ。
治してって、言われるんだ。
治したいけどもう
治らないものも、あるのに。

おもちゃも同じ
治せるものと治せないものと
壊れっぱなしで
それでもなんとか、遊んであげたいから。

私は壊れたままでも
なんとか最後の日まで
生息をしていたいので。

だましだましに1日3錠
ポンコツ壊れた兵隊さん。

それと
今日は、
友人の3回忌で
三年前の今日は
16歳だった私が
改めて死について考えた日だった。

鳴り響くナースコールと
酸素マスクの粗い音、冷たいエーテル。
綺麗な寝顔。


友人は、夏の花火になった。


その日全てが
とてもとても暗く見えて
生きてるうちの輝きだけが残って
花火になったんだ、と、思った。

消えて行った火花たちが
まぶたに焼き付いて
まだ微かに見えそうで、見えない。
ただ、無音だった。


あれから3年も経って
同じくらいの時間に病院に居て
とっても変な感じ。

明日はどっかの花火大会だってよ、
懐かしいね、見てるかな。

来年もまた
見れるよね、花火。

来年の夏も
きっと、綺麗に。
心臓の音も聞こえないくらいの爆音で。