ドロップ・アウト

時雨の降る夕方。
透明な傘を左手に、寂しさを右手に。

今日もめまぐるしく終わりました。

もうメールじゃなくて文字が流れる時代に
ケータイの振動を待つ。
いつの時代も同じでしょうか。

恋文が届くまで焦がれる乙女みたいね。

ぼんやり、放課後に書いた黒板の落書きと、昨日見た夢のようにそれは霞んでいる。

あの青の塗りつぶし方をおしえてくれればもう少しだけ眠れていたのに。

どこかへ逃げた赤を口紅にして塗った。

紅さした唇は今日も道化た笑顔だ。