ブランケット・ビスケット

はろーはろー寒い夜。

今夜も寝る前にぽつぽつ書きます。

 

おやすみなさい。

ベッドの海を泳いで、乾いた目を瞑れば

見えるいつかのあの日あの人。

 

足を絡めて漂うだけ、布団の波に襲われる。

 

人の暖かさを知るこの季節。

この波の温もりはなにかに似ているなあと。

 

もう少し泳いでたいのに、夜間遊泳しかできない辛さ。

 

寝息は海の音。

あなたの小波。

 

パジャマは水着。

私のは可愛い猫ちゃんなの。

 

枕は浮き輪。

泳ぐの下手、だから抱き枕で許して。

 

夜の海を漂う星は。

光る微生物。

 

月は月。

ただ変わらず見ていてくれる。

どこかのあの子も、同じ月を。

 

ほら、目を閉じて泳いでみると

見えてくるよ、たくさんの。

 

クラゲもクジラも貝殻も

もうみんなみんないなくなった。

 

そこには1人私だけの海。

冬の寒い海。

 

二人で手を繋いで泳ぎたかった。

そんな寒い海。

 

息のできない夜。

海水に濡れた枕につかまって。

朝まで漂うんだ。

 

おやすみ、今日も、よく頑張りました。

おやすみ、明日も、おやすみがいえるといいな。

おやすみ、どうかいい夢見てね。

おやすみ。