アミューズメント・ムーブメント

こんばんはごきげんよう

冷たい風が吹いた夜、タバコをくゆらせるばかりの時間。せっかくだから文字でもと。

 

帰り道にもう、梅の花が咲いてて

雪が積もってるように見える、ぼんやりとした街灯のスポットの中で。

イヤホンからはまだ冬の歌が流れてて

変な感じでした。もうそこまで来てるんでしょ?春ってのは。

 

夜の遊園地に行きたい。

観覧車

メリーゴーランド

ジェットコースター

どれに乗ろう。

 

きっと回るお馬さんに乗っても、外で見てるあなた。

通り過ぎるたび目で追う私。

上下する視界に、回る景色とあなた。

ただ見てるだけ。でもね、一緒に乗らなきゃ楽しくないのよ。

私ばかり目まぐるしいのは、御免。

 

ネオンの街を見下ろす箱に乗っても、ただ黙っているあなた。

綺麗だねという私。

星の海を箱から眺めて

ただ無言なだけの15分。

 

 ハイスピードの滑車に乗っても

乗るのはたぶん私だけ。

私ばかり、山あり谷あり浮き沈み。

本当は、わかってる。

だけど、言葉にしないだけ。

堕ちてもいいよあなたとならね。

 

知らないふりがお上手。

悪いお菓子でも食べたのか。

 

ふたりきりの遊園地は静かで誰も何も言わないから

沈黙のカーニバルでさえ楽しいよ。

 

浮き世も夢と申します。

いつか終わります。