センチ・メートル

お久しぶりです。
紫陽花の季節も終わりを迎えてしまいました。
もう、夏です。
裏通りを歩くと、蚊取り線香の香りが纏わるようになりました。

刹那に感じるものたちが、夏になると増えて、
私はとてもおセンチになる。


あのね、昔、貝の中には小さな海があって
耳を近づけるとその小波が聞こえるんだと思ってた。

そうではないと気づいてから
私は知らなくてもいいことばかり知ってしまったよ。
ホントかウソかなんてどっちでもいいことも、あるのに。

頭でっかちの兵隊さんが
電車の中で私を、宇宙人でも見るかのように睨むの。
それにはもうとっくの昔になれてしまったんだけど、
たまにふと、悲しくなる。


火星に行けるようになったら
真っ先に地球からおさらばしちゃうんだけど。

宇宙の数ある星たちは
きっとね
幾千もの涙の成れの果てなんだよ。

地球のど真ん中で、愛を叫びたい。
そんな最近です。

では。

アンバー・アンサー

あじさいの咲いた裏道を横切って
朝露を横目に過ごす日々。

こんにちは。お元気ですか。

私はまあまあやってます。

夜更かしばかりで、少し朝に嫌われてるせいか
まぶたのオモい毎日で困りました。
好きで夜と付き合ってるんだけどね、
睡眠してる時間さえ勿体ないと思うようになったなんて変な話で。

形のない何かに追われているのか
はたまたそれは形はあれど意味の無いものなのかは知らないけど。

愛に形があったのならば、誰も愛を求めたりはしないよね。

誰しもみな自分が特別でありたいし
私もそう。

だけど時々
光を失ったプラネタリウムみたいに意味の無いものにもなりたいと思う。

認知されるということは
時折とても足枷になること。

その分身の回りのネジに影響すること。

私はやっと気づいたらしい。

自分が息をしている、これだけで
人の人生も変えていることに。


だったら思う存分好き勝手やろうじゃないの。
他人の人生巻き込んだっていいって位のさ。

その分
幸せになろう。

ジューン・ブライド

五月雨を集めて流れた五月末、
もう六月になりますね。こんばんは。

大して美しくもない綺麗事ばかりを並べた街灯の下で
ぽつりと考え事をね。


最近、久々に活字を読もうと本を手に取ったのだけど、
死後の世界で
三途の川を渡る時に自分が処女を捧げた相手におぶってもらうと書いてあった。

どうしてなのかは
とうに見当もつかないし、ただとてもロマンチックだなとも思ったの。

2ちゃんで読んだ河童と結婚した話もそんな内容だったなーと。

エロスとタナトスというやつなのだろう。
いつだって性(生)と死は隣同士であるからして
私たちは日々を大切にしながら生きているし
きっと死後の世界もこの世と同じで
その観念は切っても切れないんだろうね。

妖怪と結婚した人の話を読んで
人の命は本当にみじかくて
先ゆく人間の夫を刹那に看取る妖怪の妻と
あの世で200年妻を待つ人間の夫の気持ちを考えた時に

「あぁ、それに比べて人間同士はこうも簡単にくっついたり離れたりするんだろうか、、契というのは何のためにあるの、、、」としみじみ思ったりした。

人間って勝手だけど、脆くて儚いね。


そんな人間の私ですが、梅雨にうたれながら明日からまた頑張ろうと思っています。

カラフル・スカイライン

エモーショナルな深夜に
エモーショナルな音楽を聴きながら
不安定に揺れる煙を吸ってる私です。

こんばんは。


いつから自分の手がこんなにも汚れてしまったんだろうと思う。
4色以上混ぜたインクは必ず茶色く黒く汚れてしまうように。
だけど、この汚れた手でも美しいものはできるはずだといいきかせて。

悲しい歌。


永遠を疑わなかったら
ずっと幸せでいられたでしょう。

悲しきアリア。

プリンセス・プリンセス

自分は、今日も、彼の甘いものとして振る舞えるかしら。

甘さに深刻は似合わない。

私は、キャンディのようにつまみ食いされたい。
けれど、時々、ボックスに入っているキャンディが、たったたひとつだけならいいな、と思う。

山田詠美/A2Z

ドロップ・アウト

時雨の降る夕方。
透明な傘を左手に、寂しさを右手に。

今日もめまぐるしく終わりました。

もうメールじゃなくて文字が流れる時代に
ケータイの振動を待つ。
いつの時代も同じでしょうか。

恋文が届くまで焦がれる乙女みたいね。

ぼんやり、放課後に書いた黒板の落書きと、昨日見た夢のようにそれは霞んでいる。

あの青の塗りつぶし方をおしえてくれればもう少しだけ眠れていたのに。

どこかへ逃げた赤を口紅にして塗った。

紅さした唇は今日も道化た笑顔だ。

ミルク・カルク

春眠暁を覚えず。

五月病
五月蝿い。

最近の涼し気な夜が好き。
こんばんは。

レモンティーを片手にGW中日の人混みを縫っていた私です。

ぐるぐるして疲れます。
人ばかりで窮屈です。
風の通る隙間もない程の量。

どうしてか、当たり前のものが無くなったらって、不安になることが多くなったよ。

弱い僕達はただ天上に祈るばかりで。

むなしく願いも散らばるだけ。

プレパラートの心臓なのですぐヒビが入ってしまう。
安心が欲しいね。

A4サイズの小宇宙に書き殴った、昔の絵が出てきたの。
こん時どんな気持ちだったんだろうと思って、まあ、昔から奇天烈な絵しか書けなかった私だから。

やっぱりその時にしかできないことってあるんだと思って。

芸術はいつなんどき、自分の生活が表れる唯一の娯楽だと思う。
だからこうしているあいだも常に芸術。

しかも決まってマイナスな時にそいつはふと生まれるものなのよ。

こんな夜には絵を書こう。
小宇宙にインクを注いで。
宇宙旅行中は気がまぎれてモヤモヤな気持ちも忘れるね。

酸素がなくなる前に帰ってこよう。

では。